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沖縄県の法律事務所数・弁護士数

沖縄県は、弁護士数・法律事務所数が全国で中位の県

日本弁護士連合会が発行している弁護士白書2016年版によると、2016年3月31日時点での沖縄県の法律事務所は151件、弁護士登録者数は254人。法律事務所の数は47都道府県の中で20番目、弁護士登録者数は19番目と、ともに中位にあたります。

人口に対しての弁護士数は、地方都市としては多めのレベル

沖縄県の人口(142.1万人)は全国25番目の順位で、出生率が全国一ということもあり、人口増加率もトップクラスの県です。県の人口と弁護士数で比較すると、人口1万人あたりの弁護士数は1.77人。これは全国で10番目にあたり、47都道府県の中では上位の値です。

大勢としては、弁護士数・法律事務所数は標準レベルですが、人口に対しての弁護士数は、都市部に比べると少ないものの、地方都市としては多めのレベルと言えます。

沖縄県の法律事務所 受任案件の傾向

一方で、都市部に比べて人口が少ないから、法律事務所に集まる事件の数も少ないか、というと、そういうわけではないようです。

沖縄県の弁護士は、民事事件・家事事件の取り扱いが全国平均よりも多い

弁護士白書2016年版で公開されている「弁護士1人あたりの民事事件・家事事件数比較」によると、2015年、沖縄県の弁護士1人あたりの新受件数は民事事件6.6件、家事事件が7.5件でした。

弁護士1人あたりの民事事件・家事事件件数比較(弁護士白書2016年版)
民事事件数(件) 家事事件件数(件)
沖縄県 6.6 7.5
全国平均 3.8 3.8

この弁護士1人あたりの受件数、全国平均は民事事件・家事事件ともに3.8件であることをふまえると、沖縄県は民事事件・家事事件ともに受件数が多めであり、沖縄県の弁護士は全国の弁護士の平均と比較しても多忙である、と言えます。

弁護士の案件数には、都市部と地方で開きがある

実際のところ、事件の発生数・弁護士の数、ともに東京・大阪を中心とした大都市圏に集中しており、弁護士1人あたりの件数は都市部で少なく、地方で多い傾向があります。 全国平均も都市部に引っ張られて低めの値ではあります

地域特有の様々な事件に臨機応変に対応できる力が求められる沖縄県の法律事務所業務

沖縄県は、離婚率が全国一高い県と言われています。その理由として、失業率の高さ、低所得、初婚年齢の低さなどが挙げられていますが、楽観的で何事にも深くこだわらない県民性も影響していると考えられます。

また、家庭内の揉め事から家事事件に発展するケースに加え、労働問題、損害賠償請求、不動産問題などにまつわる民事事件の受件数も、全国平均に比べ多い傾向にあります。

沖縄県の法律事務所業務では、この他にも、米軍基地や米軍に関係する事件、自然に関する訴訟など、沖縄県特有の様々な案件が飛び込んでくるため、案件ごとに臨機応変に対処できる力が求められます。

沖縄県の法律事務所への就職・転職で、求められる人材像

沖縄県の法律事務所業務は、家事事件・民事事件の受件数が、ともに全国平均を上回る多忙な状況であり、丁寧に粘り強く業務を遂行することは、大前提として必要になります。また、これまでに携わったことがないような、沖縄県特有の事件に接する機会も多々あり、何事にも臆することなく取り組む積極性も、求められる重要なポイントとなるでしょう。

早期に円満な解決へと導くためには、相談者との間に良好な信頼関係を築くことが必要不可欠であるため、相談者から巧みに話を引き出し、円滑な対人関係を築けるホスピタリティなどの要素も、沖縄県で就職・転職を考えている弁護士、法律事務所スタッフには強く求められます。

沖縄県の法律事務所 求人・採用の状況

全国的に弁護士の数は増加している

近年、日本の弁護士の数は全国的に増加しています。この傾向は、1999年以来行われている司法制度改革に端を発しています。

国民全体にとって司法サービスを使いやすい、より身近なものにするための改革の取り組みのひとつとして「法曹界の人員拡充」の方針が示されました。

この方針にもとづき、法科大学院制度、新司法試験の導入と合わせて、司法試験合格者数の増加が法曹界全体の取り組みとして進められてきました。

弁護士人口は10年間で1.7倍以上に

こうした取り組みの結果、日本の弁護士数は急激に増加しました。

弁護士白書によると、平成16年(2004年)日本全体で20,224人だった弁護士数は、平成26年(2014年)には35,045人となり、10年前に対して173.3% と、大きな伸びを見せました。

弁護士数増加の一方で、合格者の質の低下、働き口の不足を指摘されるケースも多く、司法制度改革の成果には賛否両論があるものの、東京への弁護士の集中・地域格差解消という視点で見れば、都心部以外の地方弁護士会の登録者数も増加が進んでおり、一定の効果が出たものとも言えます。

沖縄県の弁護士数 10年間での増加率は、弁護士会別ワースト1位

沖縄県の弁護士数も、こうした法曹界全体の動きに添って増加を続けています。 平成16年(2004年)に179人だった沖縄県の弁護士は、平成26年(2014年)には249人まで増加しました。

弁護士会別の弁護士数の推移(法曹養成制度改革顧問会議 参考資料「法曹人口について」より)
平成16年(人) 平成26年(人) 10年間の増加数(人) 比率(H26/H16)
沖縄県 179 249 70 139%
全国計 20,224 35,045 14,821 173%

一方で、この増加した70人という数字は、弁護士会別で見ると52ヶ所中34位、増加率の139.1%はワースト1位という、非常に低い値です。

沖縄県の弁護士人口は、法曹界全体の動きに添って増加傾向にはあるものの、全国平均の1.7倍を大きく下回る低い伸び率になっています。

しかし、弁護士増加率ワースト1位という値は、望ましくない結果ではありますが、人口1万人あたりの弁護士数が全国10位という値からもわかるように、沖縄県の弁護士数が極端に不足している、という訳ではないようです。

近年は、沖縄本島のみではなく離島にも弁護士の進出が拡大しており、沖縄県全体の法的ニーズへの対応が進められています。

法律事務の求人は増加・多様化の時代に

こうした弁護士数の増加は、そのまま法律事務職の採用増加にも直結します。

近年は、弁護士広告の自由化やインターネットの普及の影響もあり、弁護士や法律事務所が提供する司法サービスは一層、多様化が進んできています。弁護士の活動範囲が広がることで、法律事務職、弁護士秘書やパラリーガルなど、弁護士をサポートする人材の必要性も高まってきました。

また、都心部を中心に、出産や子育てなどの理由で休職・退職した社員の業務復帰を奨励する企業も出てきています。法律事務は、通常の事務業務と異なり法的な専門性が求められる部分も多い職業のため、教育コストを抑えた即戦力登用の観点からも法律事務所の間で関心が高まりつつあります。

いわば法律事務所の運用・経営そのものが変革期と言える状況の中、こうした様々な変化は都市圏から段階的に地方へと波及していくものと予測されています。

沖縄県においても、家事事件に加えて民事事件の受件数が全国平均を大きく上回る状況をふまえると、司法サービスの強化が求められている地域でもあり、今後も新進の弁護士が進出する余地は大きいと考えられます。多様化する司法サービスに対応するためにも、臨機応変に弁護士を下支えする法律事務に求められる役割は大きく、今後も続くと予想される弁護士増加の流れに合わせて、さらに求人数が増加していく見込みです。

沖縄県の法律事務所 市町村一覧

このページには沖縄県の下記市町村に対応している弁護士事務所を掲載しています。

粟国村 伊江村 石垣市
うるま市 伊是名村 糸満市
伊平屋村 宮古島市 浦添市
大宜味村 南城市 沖縄市
恩納村 嘉手納町 北中城村
北大東村 宜野湾市 宜野座村
金武町 久米島町 八重瀬町
国頭村 座間味村 竹富町
多良間村 北谷町 渡嘉敷村
渡名喜村 豊見城市 中城村
今帰仁村 名護市 那覇市
西原町 南風原町 東村
南大東村 本部町 与那原町
与那国町

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