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三重県の法律事務所数・弁護士数

三重県は、弁護士数・法律事務所数が共に全国中位の県

日本弁護士連合会が発行している弁護士白書2016年版によると、2016年3月31日時点での三重県の法律事務所は100件、弁護士登録者数は185人。法律事務所の数は47都道府県の中で28番目、弁護士登録者数は25番目と、ともに全国中位の値です。

三重県における人口1万人あたりの弁護士数は全国ワースト9位

三重県の人口(182.5万人)は、全国で22番目にあたります。県の人口と弁護士数で比較すると、人口1万人あたりの弁護士数は1.02人。これは全国でワースト9位にあたり、中部弁護士会連合会の中では岐阜県に次いで2番目に少ない値です。

大勢としては、弁護士数・法律事務所数は全国中位のレベルですが、県の人口に対する弁護士数は少ない状況と言えます。

三重県の法律事務所 受任案件の傾向

一方で、都市部に比べると人口が少ないから、法律事務所に集まる事件の数も少ないか、というと、そういうわけではないようです。

三重県の弁護士は、民事事件・家事事件の取り扱いが全国平均の2倍以上!

弁護士白書2016年版で公開されている「弁護士1人あたりの民事事件・家事事件数比較」によると、2015年、三重県の弁護士1人あたりの新受件数は民事事件8.5件、家事事件が11.1件でした。

弁護士1人あたりの民事事件・家事事件件数比較(弁護士白書2016年版)
民事事件数(件) 家事事件件数(件)
三重県 8.5 11.1
全国平均 3.8 3.8

この弁護士1人あたりの新受件数、全国平均は民事事件・家事事件の合計が7.6件であることをふまえると、三重県は民事事件・家事事件の合計が19.6件であり、三重県の弁護士は全国の弁護士の平均と比べても2倍以上多忙、特に家事事件はほぼ通年で新規受件が発生しているような状況、と言えます。

弁護士の案件数には、都市部と地方で開きがある

実際のところ、事件の発生数・弁護士の数、ともに東京・大阪を中心とした大都市圏に集中しており、弁護士1人あたりの件数は都市部で少なく、地方で多い傾向があります。 全国平均も都市部に引っ張られて低めの値ではあります

多様な案件に対応するための柔軟な思考力が求められる三重県の法律事務所業務

三重県には、半導体、液晶、自動車部品などの工場が集積しており、工業製品出荷金額が全国でもトップクラスを誇ります。日本有数の工業地域として知られており、就業人口は第2次産業就業者の占める割合が高く、県外からも多くの労働者が集まっています。

こうした環境の中では、労働問題に関するトラブルの発生率が自ずと高くなり、残業代請求・未払い賃金問題、不当解雇、パワハラなどにまつわる民事事件が多く発生している状況です。

また、離婚、DV、相続問題などの家庭内トラブルから家事事件に発展するケースも、民事事件以上に多い状況であり、様々な案件に的確に対応できる柔軟な思考力が求められるでしょう。

三重県の法律事務所への就職・転職で、求められる人材像

三重県の法律事務所業務は、家事事件の受件数が全国平均の3倍に近いなど、極めて多忙な状況にあります。こうした環境下で働くうえでは、効率良く丁寧に業務を遂行することはもちろん、どのような案件にも探求心を持って前向きに取り組むことができる人物が求められます。

また、三重県は高齢化が進んでいる地域でもあり、法律に関する専門用語をわかりやすくかみ砕いて説明するなど、温かみのある心配りも必要とされます。

三重県の法律事務所 求人・採用の状況

全国的に弁護士の数は増加している

近年、日本の弁護士の数は全国的に増加しています。この傾向は、1999年以来行われている司法制度改革に端を発しています。

国民全体にとって司法サービスを使いやすい、より身近なものにするための改革の取り組みのひとつとして「法曹界の人員拡充」の方針が示されました。

この方針にもとづき、法科大学院制度、新司法試験の導入と合わせて、司法試験合格者数の増加が法曹界全体の取り組みとして進められてきました。

弁護士人口は10年間で1.7倍以上に

こうした取り組みの結果、日本の弁護士数は急激に増加しました。

弁護士白書によると、平成16年(2004年)日本全体で20,224人だった弁護士数は、平成26年(2014年)には35,045人となり、10年前に対して173.3% と、大きな伸びを見せました。

弁護士数増加の一方で、合格者の質の低下、働き口の不足を指摘されるケースも多く、司法制度改革の成果には賛否両論があるものの、東京への弁護士の集中・地域格差解消という視点で見れば、都心部以外の地方弁護士会の登録者数も増加が進んでおり、一定の効果が出たものとも言えます。

三重県の弁護士数 10年間での増加率は2倍以上!

三重県の弁護士数も、こうした法曹界全体の動きに添って増加を続けています。 平成16年(2004年)に79人だった三重県の弁護士は、平成26年(2014年)には171人に増加しました。

弁護士会別の弁護士数の推移(法曹養成制度改革顧問会議 参考資料「法曹人口について」より)
平成16年(人) 平成26年(人) 10年間の増加数(人) 比率(H26/H16)
三重県 79 171 92 216%
全国計 20,224 35,045 14,821 173%

この増加した92人という数字は、弁護士会別で見ると、52ヶ所中24番目の中位の値です。しかし、増加率の216.5%は、弁護士会別12位と比較的上位にあたり、全国平均1.7倍という数値から見ても高い伸び率になっています。

三重県は、大阪府や名古屋市などの大都市へのアクセスが良いという土地柄から、県外に拠点を置く弁護士が、三重県における事件を担当することも多々見受けられます。しかし、高齢化が進む三重県においては、県外まで足を運び弁護士に依頼するということは容易なことではなく、この10年間での三重県の弁護士増加率が2倍以上という値は、県民にとって選択の幅が広がり、司法がより身近で利用しやすい存在になったと言えるでしょう。

法律事務の求人は増加・多様化の時代に

こうした弁護士数の増加は、そのまま法律事務職の採用増加にも直結します。

近年は、弁護士広告の自由化やインターネットの普及の影響もあり、弁護士や法律事務所が提供する司法サービスは一層、多様化が進んできています。弁護士の活動範囲が広がることで、法律事務職、弁護士秘書やパラリーガルなど、弁護士をサポートする人材の必要性も高まってきました。

また、都心部を中心に、出産や子育てなどの理由で休職・退職した社員の業務復帰を奨励する企業も出てきています。法律事務は、通常の事務業務と異なり法的な専門性が求められる部分も多い職業のため、教育コストを抑えた即戦力登用の観点からも法律事務所の間で関心が高まりつつあります。

いわば法律事務所の運用・経営そのものが変革期と言える状況の中、こうした様々な変化は都市圏から段階的に地方へと波及していくものと予測されています。

人口が一極集中していなく、県内各地に分散している三重県においては、今後も新進の弁護士や司法サービスが進出する余地は十分にあると考えられます。多様化する司法ニーズに対応するためには、高いスキルを持つ法律事務の存在が必要不可欠であり、今後も段階的に求人数は増加していく見込みです。

三重県の法律事務所 市町村一覧

このページには三重県の下記市町村に対応している弁護士事務所を掲載しています。

伊賀市 志摩市 朝日町
津市 松阪市 伊勢市
いなべ市 紀宝町 大台町
大紀町 尾鷲市 亀山市
川越町 木曽岬町 紀北町
熊野市 四日市市 桑名市
菰野町 鈴鹿市 多気町
玉城町 東員町 鳥羽市
名張市 南伊勢町 御浜町
明和町 度会町

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