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宮城県の法律事務所数・弁護士数

宮城県は、弁護士・法律事務所数の数が共に全国でも比較的上位の県

日本弁護士連合会が発行している弁護士白書2016年版によると、2016年3月31日時点での宮城県の法律事務所は244件、弁護士登録者数は438人。法律事務所数は全国で12位、弁護士登録者数は13位と、ともに全国でも比較的上位にあたります。

宮城県の人口に対する弁護士数は、47都道府県の中で8位

宮城県の人口(232.8万人)は、全国で14番目にあたります。県の人口と弁護士数で比較すると、人口1万人あたりの弁護士数は1.88人。これは、全国で8番目にあたり、県の人口の順位に比較すると高めの値です。

大勢としては、宮城県の人口と比較して、弁護士数・法律事務所数は比較的多めである、と言えます。

宮城県の法律事務所 受任案件の傾向

一方で、都市部に比べて人口が少ないから、法律事務所に集まる事件の数も少ないか、というと、そういうわけではないようです。

宮城県の弁護士は、家事事件・民事事件の取り扱いが全国平均以上

弁護士白書2016年版で公開されている「弁護士1人あたりの民事事件・家事事件数比較」によると、2015年、宮城県の弁護士1人あたりの新受件数は民事事件5件、家事事件が6.4件でした。

弁護士1人あたりの民事事件・家事事件件数比較(弁護士白書2016年版)
民事事件数(件) 家事事件件数(件)
宮城県 5 6.4
全国平均 3.8 3.8

この弁護士1人あたりの受件数、全国平均は民事事件・家事事件ともに3.8件であることをふまえると、宮城県は民事事件・家事事件ともに受件数が多めであり、宮城県の弁護士は全国の弁護士の平均と比較しても多忙である、と言えます。

弁護士の案件数には、都市部と地方で開きがある

実際のところ、事件の発生数・弁護士の数、ともに東京・大阪を中心とした大都市圏に集中しており、弁護士1人あたりの件数は都市部で少なく、地方で多い傾向があります。 全国平均も都市部に引っ張られて低めの値ではあります

複雑多様な事件に対応できる柔軟性が求められる宮城県の法律事務所業務

東北地方唯一の政令指定都市である仙台市を擁する宮城県は、大手企業の支店や国の出先機関が多数立地しており、経済、行政の中枢を担う県として発展を続けています。ビジネスの中心地であることから、労働問題、破産・個人再生、賃貸契約に関わる問題など、様々な民事事件が日々発生しています。また、離婚問題や相続問題といった家事事件の受件数も、全国平均に比べると多い状況です。

宮城県の法律事務所業務では、多種多様な事件に対して多角的な視野を持ち、刻々と変化する状況に合わせた臨機応変な対応が求められます。

宮城県の法律事務所への就職・転職で、求められる人材像

家事事件・民事事件ともに受件数が全国平均より多い宮城県の法律事務所では、専門分野に特化した弁護士というよりも、複雑多様なあらゆる事案に対して、臆することなく積極的に取り組む姿勢が強く求められます。

仙台市に人口が一極集中しているため、県全体で見る高齢化率は高くはないものの、仙台市以外の地区では高齢化が顕著に進んでいる宮城県では、わかりやすい言葉で親身になって対応ができるといった人間性の部分も、重視されるポイントとなるでしょう。

宮城県の法律事務所 求人・採用の状況

全国的に弁護士の数は増加している

近年、日本の弁護士の数は全国的に増加しています。この傾向は、1999年以来行われている司法制度改革に端を発しています。

国民全体にとって司法サービスを使いやすい、より身近なものにするための改革の取り組みのひとつとして「法曹界の人員拡充」の方針が示されました。

この方針にもとづき、法科大学院制度、新司法試験の導入と合わせて、司法試験合格者数の増加が法曹界全体の取り組みとして進められてきました。

弁護士人口は10年間で1.7倍以上に

こうした取り組みの結果、日本の弁護士数は急激に増加しました。

弁護士白書によると、平成16年(2004年)日本全体で20,224人だった弁護士数は、平成26年(2014年)には35,045人となり、10年前に対して173.3% と、大きな伸びを見せました。

弁護士数増加の一方で、合格者の質の低下、働き口の不足を指摘されるケースも多く、司法制度改革の成果には賛否両論があるものの、東京への弁護士の集中・地域格差解消という視点で見れば、都心部以外の地方弁護士会の登録者数も増加が進んでおり、一定の効果が出たものとも言えます。

宮城県の弁護士数 10年間での増加率は、全国平均以上

宮城県の弁護士数も、こうした法曹界全体の動きに添って増加を続けています。 平成16年(2004年)に229人だった宮城県の弁護士は、平成26年(2014年)には409人まで増加しました。

弁護士会別の弁護士数の推移(法曹養成制度改革顧問会議 参考資料「法曹人口について」より)
平成16年(人) 平成26年(人) 10年間の増加数(人) 比率(H26/H16)
宮城県 229 409 180 178%
全国計 20,224 35,045 14,821 173%

この、弁護士数 10年間の増加数180人という数字は、弁護士会別の順位では52ヶ所中15番目の、比較的高い順位です。しかし、増加率の178.6%は 40番目という低い順位にあたり、全国平均の1.7倍とほぼ同等の伸び率です。

10年間での弁護士急増により、弁護士不在地域や過疎地域が解消され、宮城県の弁護士偏在状況は緩和されつつあると言えます。しかし、依然として仙台市に弁護士が一極集中している状況が続いており、県民のニーズに応えるためにも、今後は支部管内における積極的な弁護士誘致対策を講じる必要があるでしょう。

法律事務の求人は増加・多様化の時代に

こうした弁護士数の増加は、そのまま法律事務職の採用増加にも直結します。

近年は、弁護士広告の自由化やインターネットの普及の影響もあり、弁護士や法律事務所が提供する司法サービスは一層、多様化が進んできています。弁護士の活動範囲が広がることで、法律事務職、弁護士秘書やパラリーガルなど、弁護士をサポートする人材の必要性も高まってきました。

また、都心部を中心に、出産や子育てなどの理由で休職・退職した社員の業務復帰を奨励する企業も出てきています。法律事務は、通常の事務業務と異なり法的な専門性が求められる部分も多い職業のため、教育コストを抑えた即戦力登用の観点からも法律事務所の間で関心が高まりつつあります。

いわば法律事務所の運用・経営そのものが変革期と言える状況の中、こうした様々な変化は都市圏から段階的に地方へと波及していくものと予測されています。

宮城県においても、弁護士の偏在により司法へのアクセス障害が生じている状況をふまえると、今後も新進の弁護士や司法サービスへの需要は大きいものと考えられます。弁護士1人あたりの抱える案件が全国平均よりも多い宮城県にとっては特に、弁護士を支える立場のパラリーガル等に求められる役割は大きく、法律事務人材へのニーズも段階的に高まっていく見込みです。

宮城県の法律事務所 市町村一覧

このページには宮城県の下記市町村に対応している弁護士事務所を掲載しています。

石巻市 登米市 栗原市
岩沼市 大崎市 南三陸町
大河原町 大郷町 大衡村
女川町 加美町 角田市
気仙沼市 川崎町 美里町
蔵王町 塩竈市 色麻町
七ヶ宿町 七ヶ浜町 柴田町
白石市 仙台市 富谷市
大和町 多賀城市 名取市
東松島市 松島町 丸森町
村田町 山元町 利府町
涌谷町 亘理町

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