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青森県の法律事務所数・弁護士数

青森県は、弁護士・法律事務所の数が共に全国でも下位の県

日本弁護士連合会が発行している弁護士白書2016年版によると、2016年3月31日時点での青森県の法律事務所は76件、弁護士登録者数は118人。法律事務所数は全国で36番目、弁護士登録者数は37番目と、ともに全国でも下位にあたります。

青森県の人口に対しての弁護士数は、全国ワースト4位

青森県の人口(132.1万人)は、高齢化による減少が進んでおり、全国で31番目にあたります。県の人口と弁護士数で比較すると、人口1万人あたりの弁護士数は0.9人。これは、全国でも4番目に少ない値です。

大勢としては、人口の少なさに相応して弁護士数・法律事務所数が少なく、人口に対する弁護士数も十分ではない状況、と言えます。

青森県の法律事務所 受任案件の傾向

一方で、人口が少ないから、法律事務所に集まる事件の数も少ないか、というと、そういうわけではないようです。

青森県の弁護士は、家事事件の取り扱いが全国平均の2倍以上!

弁護士白書2016年版で公開されている「弁護士1人あたりの民事事件・家事事件数比較」によると、2015年、青森県の弁護士1人あたりの新受件数は民事事件5件、家事事件が9.2件でした。

弁護士1人あたりの民事事件・家事事件件数比較(弁護士白書2016年版)
民事事件数(件) 家事事件件数(件)
青森県 5 9.2
全国平均 3.8 3.8

この弁護士1人あたりの受件数、全国平均は民事事件・家事事件ともに3.8件であることをふまえると、青森県は民事事件・家事事件ともに受件数が多め、特に家事事件は全国平均の2倍以上の値であり、青森県の弁護士は全国の弁護士の平均と比較しても多忙である、と言えます。

弁護士の案件数には、都市部と地方で開きがある

実際のところ、事件の発生数・弁護士の数、ともに東京・大阪を中心とした大都市圏に集中しており、弁護士1人あたりの件数は都市部で少なく、地方で多い傾向があります。 全国平均も都市部に引っ張られて低めの値ではあります

法的知識と経験を活かした的確な対応が求められる青森県の法律事務所業務

青森県は、県外へ進学・就職する若年者が多い一方で、65歳以上の高齢者人口の割合が年々増加しています。地方都市の特徴といえる、総人口の減少と高齢化が同時に進む傾向にあり、全国に比べても早いスピードで人口減少が進んでいる県です。高齢者が多いという地域性から、家庭内での相続問題、熟年離婚問題が多発しており、家事事件に発展するケースも多く見られます。

家事事件では、家族という近しい間柄であるからこそ、お互いの感情がこじれてしまうと当事者間での解決が難しくなります。青森県の法律事務所業務では、相談者が望む条件をふまえた上で、法的知識と経験に基づく的確な対応が求められます。

青森県の法律事務所への就職・転職で、求められる人材像

青森県の法律事務所業務は、人口に対する弁護士数が全国ワースト4位という弁護士の少なさも相まって、依頼が集中しやすい環境でもあります。こうした環境で働く上では、業務が多忙でも容易に諦めず辛抱強く取り組む姿勢や、メンタル面の強さが必要となります。

家事事件に業務が集中している状況ではありますが、1人あたりが受け持つ民事事件の受件数も全国平均を上回ることから、それぞれの案件ごとに融通を利かせて迅速に対応できる柔軟性も、青森県で就職・転職を考えている弁護士や法律事務所スタッフにとって、欠かせない要素と言えるでしょう。

青森県の法律事務所 求人・採用の状況

全国的に弁護士の数は増加している

近年、日本の弁護士の数は全国的に増加しています。この傾向は、1999年以来行われている司法制度改革に端を発しています。

国民全体にとって司法サービスを使いやすい、より身近なものにするための改革の取り組みのひとつとして「法曹界の人員拡充」の方針が示されました。

この方針にもとづき、法科大学院制度、新司法試験の導入と合わせて、司法試験合格者数の増加が法曹界全体の取り組みとして進められてきました。

弁護士人口は10年間で1.7倍以上に

こうした取り組みの結果、日本の弁護士数は急激に増加しました。

弁護士白書によると、平成16年(2004年)日本全体で20,224人だった弁護士数は、平成26年(2014年)には35,045人となり、10年前に対して173.3% と、大きな伸びを見せました。

弁護士数増加の一方で、合格者の質の低下、働き口の不足を指摘されるケースも多く、司法制度改革の成果には賛否両論があるものの、東京への弁護士の集中・地域格差解消という視点で見れば、都心部以外の地方弁護士会の登録者数も増加が進んでおり、一定の効果が出たものとも言えます。

青森の弁護士数 10年間での増加率は弁護士会別3位!

青森県の弁護士数も、こうした法曹界全体の動きに添って増加を続けています。 平成16年(2004年)に44人しかいなかった青森県の弁護士は、平成26年(2014年)には116人まで増加しました。

弁護士会別の弁護士数の推移(法曹養成制度改革顧問会議 参考資料「法曹人口について」より)
平成16年(人) 平成26年(人) 10年間の増加数(人) 比率(H26/H16)
青森県 44 116 72 263%
全国計 20,224 35,045 14,821 173%

この弁護士数 10年間の増加数72人という数字は、弁護士会別の順位では32番目という少ない増加数ですが、増加率で見ると263.6%の、弁護士会全国52ヶ所中3位!

十数年前には弁護士ゼロ地域が数ヶ所あり、弁護士過疎の状況だったことをふまえると、増加率が2.5倍以上、全国3位という伸び率は、青森県民にとって司法がより身近な存在になったと言えるでしょう。

しかし、面積が広大な青森県においては、法律事務所へのアクセスが困難、司法サービスが行き届いていないといった問題も依然として残されており、今後は一層の地域司法の充実が課題になると考えられます。

法律事務の求人は増加・多様化の時代に

こうした弁護士数の増加は、そのまま法律事務職の採用増加にも直結します。

近年は、弁護士広告の自由化やインターネットの普及の影響もあり、弁護士や法律事務所が提供する司法サービスは一層、多様化が進んできています。弁護士の活動範囲が広がることで、法律事務職、弁護士秘書やパラリーガルなど、弁護士をサポートする人材の必要性も高まってきました。

また、都心部を中心に、出産や子育てなどの理由で休職・退職した社員の業務復帰を奨励する企業も出てきています。法律事務は、通常の事務業務と異なり法的な専門性が求められる部分も多い職業のため、教育コストを抑えた即戦力登用の観点からも法律事務所の間で関心が高まりつつあります。

いわば法律事務所の運用・経営そのものが変革期と言える状況の中、こうした様々な変化は都市圏から段階的に地方へと波及していくものと予測されています。

青森県においても、広大な県域に相反する弁護士数・法律事務所数の少なさと、人口1万人あたりの弁護士数が1人に満たない状況をふまえると、今後も新進の弁護士や司法サービスが進出する余地は大きく、むしろ積極的な誘致が必要と考えられます。弁護士の抱える案件が全国平均をはるかに上回る青森県では特に、複雑・多様化する業務に対応するためにも法律事務のスキルが重視される傾向にあり、今後さらに求人数が増加していくと考えられます。

青森県の法律事務所 市町村一覧

このページには青森県の下記市町村に対応している弁護士事務所を掲載しています。

青森市 鰺ヶ沢町 板柳町
田舎館村 つがる市 今別町
弘前市 深浦町 おいらせ町
大鰐町 大間町 むつ市
平川市 風間浦村 五所川原市
外ヶ浜町 東北町 五戸町
黒石市 中泊町 佐井村
三戸町 七戸町 新郷村
田子町 鶴田町 六ヶ所村
藤崎町 十和田市 六戸町
南部町 西目屋村 野辺地町
階上町 八戸市 東通村
平内町 三沢市 横浜町
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