弁護士の転職面接対策|面接で聞かれるのはどんなこと?想定すべき質問例と回答のヒント
弁護士が面接を受ける際には、他の職種と同様に入念な事前準備が必要となります。ウェブサイトなどを通じて、企業(事務所)研究をきちんとすることで好印象を持ってもらうことができます。また、面接の際には自分の考えを論理的かつ端的に話すことができるかどうかも見られているため、受け答えの練習もしっかりしておきましょう。
面接を受ける前には事前準備を念入りに
求人に応募した法律事務所や企業の書類選考が無事に通ったら、次は面接が待っています。採用面接を受けるときには、念入りに準備をしていくことが大切です。面接の成否はこの事前準備にかかっているといっても過言ではありません。
応募先の概要について調べておく
面接の前に応募先の事務所・企業の概要について調べておくことは、基本中の基本です。事務所や企業のウェブサイトを見て、経営理念やミッション、代表の考え方などについて把握しておきましょう。
- 取扱分野
- 事務所・企業の規模
- 面接官の専門分野を調べておく
取扱分野
まずは、応募先ではどんな案件を取り扱っているのかについて調べます。一口に「法律事務所」と言っても、離婚問題に力を入れているところもあれば、債務整理に力を入れているところもあります。また、企業の場合も、知的財産を扱うのか、M&Aを扱うのかで仕事のやり方も違ってくるでしょう。
事務所・企業の規模
また事務所や企業の経営規模も好みがわかれるところなので、あらかじめ調べておくことが大切です。少人数でアットホームな雰囲気なところもあれば、大人数で幅広く案件を手掛けているところもあるので、どんな規模のところで仕事がしたいかを考えましょう。
面接官の専門分野を調べておく
担当する面接官があらかじめわかっている場合は、その面接官の経歴や専門分野について調べておくとより充実した面接になります。面接官がだれになるかわからない場合でも、志望分野や自分の専門分野の弁護士が面接官になる可能性が高いため、該当する弁護士の経歴や取り扱い事件、分野などを調べておきましょう。
雰囲気についても事前に把握するのがベスト
事務所や企業の雰囲気は、100か所あれば100か所とも違うものです。調べられる範囲で、応募先の事務所や企業の雰囲気をつかむようにするとベターです。
事務所の文化の違いを探ろう
事務所や企業の雰囲気が風通し良くオープンなところは、それが採用意欲の表れであるとも言えます。そのため、大抵の質問はおおらかに受け入れてくれる可能性が高いでしょう。そのような雰囲気であるかそうでないかをできる限り見極めることも、面接を受ける上で必要となります。
志望先に勤める先輩弁護士がいれば会っておく
応募先の事務所や企業に知り合いの弁護士が勤務している場合は、面談の機会をもらって会っておくのがベストです。求人情報だけでは知りえない事務所内の雰囲気や人間関係の良し悪しについても知ることができるでしょう。
採用面接で聞かれること・見られるところはココ!
弁護士が転職するにあたって採用面接を成功させるコツとは、面接官が知りたいと思っていることを論理的かつ端的に話すことです。面接官がどんなところを見ているか、どんなことを聞いてくるのかについても知っておきましょう。
面接官が知りたいポイント
面接官が知りたいのは、応募者の本気度とポテンシャルです。本気で応募する人には言葉や態度の端々にそれが現れるため、少しくらい実務経験や実績が足りなくても採用に結びつく可能性も十分にあります。
- 応募者の転職目的と事務所の方向性が合っているか
- 応募者の本気度
- 応募者の経験がどのように活かせるか
応募者の転職目的と事務所の方向性が合っているか
面接官は「応募者がどのような思いで転職しようとしているのか」について知りたいと思っています。応募者の転職目的と事務所の方向性が合致していないと、理想と現実のミスマッチが生まれてしまい、採用されてもすぐ辞めたくなる可能性が高いからです。
応募者の本気度
企業(事務所)研究や情報収集をきっちりしていることが、そのまま応募に対する本気度の表れとなります。応募先のウェブサイトに書いてあることは暗記するほど熟読しましょう。また、志望分野に関する基本知識もおさえておくことが大切です。
応募者の経験がどのように活かせるか
事務所や企業は、自分の事務所や企業で活躍したり恩恵をもたらしてくれる人を採用したいと考えるものです。そのため、面接を通して応募者のスキルや経験を確認し、その応募者が入社後にちゃんと活躍できるかを見極めようとしています。
想定される質問項目とは?
弁護士と言えども、普通の会社員の面接と質問されることはあまり変わりません。自分が
どんなことをしてきたか、将来どうなりたいかなどについて論理立てて話ができるようにしておきましょう。
- 面接で尋ねられることは?
- 「最後に質問はありますか?」と訊かれたら
- 面接時の注意点
面接で尋ねられることは?
面接で質問される具体的な項目は以下の通りです。
弁護士になったきっかけ
弁護士になったのには、何か理由やきっかけとなったことがあるはずです。それについて話しましょう。
志望動機
なぜその事務所・企業でないといけないのか、なぜその分野を専門にしているのか・専門にしていきたいのかについて話します。
退職理由
なぜ前職を辞めたのかについて説明します。退職理由は、実際にはネガティブなものであっても、前向きな表現にすることが良い印象を与えるコツです。
自己PR
自分がどんな経歴があって、どんなことができるのかについて具体的なエピソードをふまえながら話しましょう。
どんな弁護士になりたいか
自分の思い描くキャリアプランの話を織り込みながら、弁護士としての目標や理想像について説明します。
「最後に質問はありますか?」と訊かれたら
面接の最後には「ほかに何か質問はありますか?」との質問が投げかけられますので、聞きたいことがあれば積極的に質問しましょう。その際、自分のキャリアプランとのミスマッチが起こらないよう、以下のような質問をするとベストです。
- 仕事の進め方や業務フロー
- パートナー弁護士制度はあるか
- どのような規模のクライアントからどのような依頼があるか 等
面接時の注意点
報酬・待遇についての質問は避けるようにします。仕事内容や将来の上司・同僚などに関する理解を深め、 自分の事を理解してもらうことに専念しましょう。聞きたければ、面接が進んで自然と待遇などについての話になるのを待って切り出すのがよいでしょう。
「論理的に話すことができるかどうか」が重要ポイントに
面接では、HPや求人票から求められている人物像を読み取り、自身の経験やキャリアプランなどとリンクさせながら順序立てて端的に話すことが必要です。弁護士の面接では「論理的に話すことができるか」が非常に重要なポイントになるため、よく練習してから面接にのぞむようにしましょう。