転職前に知りたい!法律事務所の社風の見定め方

社風

法律事務所の業務内容は一般企業よりも専門的であるため、上司である弁護士や同僚と密に仕事をすることが多いと言えます。そのため法律事務所に転職を考える方にとって、応募する事務所の社風は転職先を選択する決めての一つと言えるでしょう。給与や業務内容だけにとらわれず、社風が自分に合っているかどうかをきちんと見定めましょう。

法律事務所に転職!その前に知っておきたい社風について

弁護士事務所に限らず、転職前に企業の社風を見定めることは重要です。なぜならフルタイムで働く場合1日8時間勤務で週40時間、ほとんどの人はそれ以上の勤務時間と言われています。睡眠時間以外の大部分を社風が合わない会社で過ごすことは、精神的に苦痛を感じてしまうでしょう。

なぜ社風が重要か

社風とは「その会社特有の気風」です。よい社風を作るために力を入れている企業もあれば、特に社風づくりに力を入れず、職場環境やコミュニケーションなども重視せず、逆にそれが社風になっている企業もあります。

社風とは

社風はそこで働く人々に共有された独特の行動様式やスタイルであり、目に見えない企業文化である価値観や信念を知るための手がかりとなります。社風はトップに立つ人の気質、企業理念によって作られる部分が大きく、その企業の歴史ともに変化していきます。

社風が重要なわけ

正社員の場合一日の大半を職場で過ごします。合わない社風に自分を合わせながら仕事をしても、精神が消耗し長続きしない原因になります。仕事が生活の為だとしても、いかに自分らしく快適に働ける職場環境を求めることは、人生を有意義に過ごすことにもつながります。

弁護士事務所の社風は?自分に合っている社風とは?

自分が黙々と仕事をしたいタイプなのか、周りとコミュニケーションをとりながら和気あいあいと仕事をしたいかなど、自分に合う社風は自ずとわかるでしょう。これまでの経験からどのような社風が働きやすかったか、自分自身でじっくり考えてみましょう。

弁護士事務所の業務

法律事務所には弁護士のほかに、法律事務を行うパラリーガルや弁護士秘書などが在籍しています。パラリーガルは弁護士をサポートし法律業務を行う専門職であり、弁護士秘書は一般的な事務作業のほかに弁護士のスケジュール管理など幅広い業務内容です。

弁護士事務所の社風は?

弁護士事務所の業務はその職種上、書類の誤字・脱字は致命的なミスになり、クライアントからの信頼にも関わりますので、失敗が許されない規律ある社風を想像する方もいると思います。もちろん一般企業よりもその傾向はありますが、法律で定められた育児休業、時短制度などの制度を活用しやすい事務所が多いようです。

理想の職場は人それぞれ

法律事務所はきっちり仕事をしたい方に向いている職場と言えますが、経営者や事務所の規模、取り扱う分野などにもより社風は異なります。
ほとんどの方は生活をするために仕事をしていますが、同じ業務でも職場の雰囲気や人間関係により充実感が違ってくるでしょう。自分が職場に求めることから理想の職場を検討しましょう。

法律事務所の応募前、社風を知るためにできること

法律事務所に応募する前にするべきことは、希望する事務所をある程度しぼり徹底的にリサーチすることです。その事務所の経営理念や社風をつかむことで、自分の将来のキャリアプランを想像することができます。

HPをチェックする

一般企業に転職する際も同様ですが、希望する法律事務所のホームページを隈なくリサーチしましょう。事務所の規模を確認するだけでも自分に向いているかの指針になりますし、実際に働いている人の写真があればよりイメージしやすいでしょう。

事務所の理念・方針

まず事務所の方針と理念をチェックします。トップページに「ご挨拶」や「事務所の理念」としてお客様向けにわかりやすく記載されています。その事務所がお客様に対しどのようなことを大事にしているかを知ることは大切です。

採用案内

採用案内のページがあれば確認します。転職サイトの情報以外に、他の職種で採用があるのかを確認することができます。採用案内の募集に関連したページで、実際に働いているスタッフの様子や福利厚生の説明がある場合もあります。

勉強会の様子やコラム

活動的な事務所の場合、日々の勉強会の様子や所属弁護士のコラムなどを掲載しているところもあります。

転職情報サイトで情報を得る

現在は多数の転職情報サイトがあります。実際に働いている人や過去に働いていた人の声はその会社を知る大きな手がかりになるでしょう。

全てのレビューをうのみにしない

ただしレビューの内容を全て真に受ける必要はありません。レビューを書く人の理由は登録サイトの情報を利用する為もあります。「忙しい職場だった」という書き込みでもその人だけの感想であるか、一時の状況だった可能性もあります。

できれば複数のレビュー・サイトをチェック

上記の理由から、できる限り複数のレビューをチェックし、可能であれば数社の転職情報サイトを確認することをおすすめします。複数のレビューの中に共通点があれば、情報の信憑性が高いと言えるでしょう。

SNSをチェックする

現在はSNSを活用して情報を発信している法律事務所も増えてきました。ホームページよりも普段の自然体に近い様子を知ることができるでしょう。

Facebook

公式のFacebookページを作成している多くの法律事務所は、日々の活動状況やクライアントの声、また実際に働く人のたちの様子を写真付きで更新しています。働いている人や関係者の中に知り合いや元同僚を見つけることもあるかもしれません。その場合は可能な範囲でコンタクトを取ってみましょう。

Twitter

公式Twitterで発信している法律事務所もありますので、Facebookより写真等の情報は少ないかもしれませんが、よりリアルタイムに活動状況を知ることができるでしょう。

LinkedIn

LinkedInは一般的なSNSよりもビジネスに特化しています。もしアカウントを持っていたらその事務所にアクセスしてみましょう。その事務所で働く人の現実の情報がわかり、自分とつながりがある人を発見できるかもしれません。

法律事務所の面接が決まったらできること。面接で社風をチェックするには?

面接の場では、これから一緒に仕事をするかもしれない人と対面で話をしますので、その事務所の社風を知ることができる最大の場面です。もちろん面接前にしっかり準備することも大事です。

面接の前にできること

希望する法律事務所の面接が決まったら、一般企業と同じように想定問答を考え準備することは当然ですが、面接の場でできるだけ冷静に対処するには事前にチェックしておいた方がよいことが他にもあります。

面接官のチェック

大手事務所の場合は誰が面接官になるか判らないこともありますが、その事務所で働いている弁護士の名前と経歴をホームページで確認してみましょう。その他にも名前でGoogle検索をし、個人のFacebookなども見てみます。現在は採用する側も応募者を同様の方法でチェックすることがありますので、ネット上で情報を調べることは悪いことではありません。

受付や玄関で雰囲気を感じる

その事務所に初めて入った時の雰囲気や受付で応対してくれた人に対し、「なんとなく」感じる印象は意外と当たっていることがあります。またエレベーターに乗り合わせた従業員同士の何気ない会話から、普段の事務所内の様子を感じることができるかもしれません。

面接の場でチェックできること

面接の場では時間を最大限に使いましょう。通常は最後に「何か質問はありますか?」と聞かれますので質問する内容を決めておきます。

社風について具体的に質問

具体的に社風について聞くことが一番ですが、ストレートに「社風はなんですか?」と質問しても曖昧な回答が返ってくるかもしれません。面接官が答えやすいように「将来的なビジョン」「事務所の方針で最も大事にしていること」「仕事後に弁護士と弁護士事務の交流はあるか」などを質問してみます。

業績に対する昇進や報酬アップの可能性

自分が将来的にキャリアアップをしたいと考えるのであれば、モチベーションを維持するためにも業績に対する報酬のアップや昇進について確認してみましょう。ただし職種によりどのような業務を期待されているかを事前に確認しておくことも必要です。

福利厚生について

面接の場で福利厚生について質問をすることは躊躇するかもしれませんが、女性であれば育児休暇の取得状況や時短勤務などについて聞いてもよいでしょう。質問にきちんと答えてくれるか曖昧にされるかにより、その事務所の社風もわかります。

社風を見定めると同様に自分の誠実な姿勢も大切

希望する法律事務所の社風をどのように見定めチェックするかについてご説明しました。
しかし面接の場で自分を過剰に演出し内定を得たとしても、本来の自分とギャップがある職場で長く働くことは厳しくなるでしょう。
採用されるあなた自身も、正直な姿を相手に理解してもらおうという誠実な姿勢が大切です。

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